4 | マカオの歴史をたどる Footsteps into the Historic Centre ①南灣大馬路 → ②民政総署 → ③セナド広場 → ④郵政局 → ⑤聖ドミニコ教会 → ⑥三街会館(関帝廟) → ⑦質屋博物館 → ⑧同善堂歴史樓案陳列館 → ⑨上架行會館 → ⑩庇山耶街 → ⑪福隆新街 → ⑫清平戯院跡 → ⑬白眼塘横街(カルデイラ通り) → ⑭内港 → ⑮オピウム・ハウス → ⑯オルタ広場(司打口) 【所要時間:約3時間】 |
南灣沿いの大通りから西海岸の内港までめぐり歩いて、点在する歴史舞台を訪ねるのがこのコース。かつて砂浜が広がっていたという南灣大馬路は、オランダ軍の上陸に備えて、ポルトガル軍の軍事施設が置かれていたところ。今も1844年建造の特別行政区政府をはじめ、大西洋銀行本部などコロニアルな建造物が残っている。ここから新馬路(サンマァロウ)をたどって西へ。セナド広場前に建つ白い洋館が、市庁舎として使われていた民政総署で、広場に向かって斜め右に見える石造りの洋館は郵政局。孫文が眼科医として開業していた孫医館の建物があったところだ。広場から北へと進むと聖ドミニコ教会。三国時代の英雄・関羽を祀る関帝廟がある三街会館は広場の西、屋台が並ぶ公局新市南街中ほどにあり、さらに先へと進むと乾物店や薬局が立ち並ぶ營地大街へと出る。
新馬路へ出て右折、300mほど先に、「徳成按(タッセンゴン)」と刻まれた石柱が見えてくる。1917年開業のマカオ最古の質店だ。今は博物館として内部が見学できる。分厚い扉で守られた質蔵のほか、質票やそろばんなども当時のままの状態で展示されている。
角を曲がってすぐのところにある同善堂歴史檔案陳列館(トンシントンリクシィドンオンチャンリッグン)や、その先の上架行會館(サーカーハンウィグン)を見学した後、新馬路を渡って、マカオきってのかつての歓楽街・福隆新街へと紛れ込もう。戦前までは怪しい雰囲気が漂うエリアだったようだが、今では観光客があふれる人気の飲食店街である。1870年に開業したマカオ最古の広東オペラ劇場といわれる清平戯院跡の建物を横目に白眼塘横街(パッアハントンワンガーイ)をたどれば、内港へもすぐ。対岸の中国は、すぐ目の前である。第2次大戦後に香港へのフェリーターミナルが東海岸にできるまでは、こちらが海の出入り口。いわば交易都市マカオの心臓部だったところだ。かつてアヘンの貯蔵庫として使用されていた黄色いオピウム・ハウス(現同善堂第2診所(トンシントンダインニーカンソー))の先が、ゴールのオルタ広場(司打口(シーダーハウ))である。