❶鄭家屋敷 → ❷リラウ広場 → ❸民政総署 → ❹佛笑樓餐廳
30カ所あるマカオの世界遺産の中には、セナド広場などのようにいつでも自由に出入りできるところが多いが、7つある教会すべてと、媽閣廟、ドン・ペドロ5世劇場、ロバート・ホー・トン図書館、三街会館、仁慈堂、盧家屋敷、鄭家屋敷、ナーチャ廟、モンテの砦、カーザ庭園、プロテスタント墓地、ギア要塞は見学できる時間が設けられている。
3なかでも鄭家屋敷やロバート・ホー・トン図書館、盧家屋敷などは朝10時にならないと開かないため、日中の散策コースになるのだ。必見は、媽閣街近くにある鄭家屋敷。1881年に建設された中国清時代の文豪、鄭観應の邸宅だった建物で、敷地面積は4000㎡にも及ぶ。鄭家が屋敷を手放した後は長らく荒廃していたが2010年に修復を終え、一般公開されている。屋敷は複数の建物と中庭で構成されており、総部屋数は60を超える。基本的には中国の伝統的な建築様式だが、随所に西洋の装飾が取り入れられて興味深い。
暖かな日差しが差し込む広場で住人たちの話の輪に加わる
特に見学時間が限られているわけではないが、鄭家屋敷のすぐ近くにあるリラウ広場は、日中の方が人の出入りが多く賑やか。それだけにここを訪れるのは、暖かな日差しが差し込む昼前後がおすすめだ。近隣の住人たちの憩いのスペースだけに、冬場でも話し相手を求めてどこからともなく繰り出してくるのだ。
広場の中ほどに置かれたベンチで寛ぐのは、大抵お年寄りが多いが、それだけにみんな何をするわけでもなく、ひたすら「のんびり」。広東語の辞書片手に、話の輪に加わってみるのも楽しいものである。
また、セナド広場のすぐ目の前に建つ民政総署は開館時間こそ8時からとなっているが、2階にある図書館や議会室は見学できる時間が日中に限られている。ポルトガルのマフラ宮殿内の図書館を模したここの図書館は日曜・祝日を除く13~19時、公式行事の会場となる議事堂もかなり限定的なのでチェックを忘れずに。特に議事堂はセナド広場を見下ろすことができるので、ぜひともこの時間内に訪れたい。
ちなみに、このあたりでランチをとるとすれば民政総署から徒歩で7~8分、福隆新街の中ほどにある「佛笑樓餐廳(ファッシウラウ)」がおすすめ。マカオ料理のカーリーハイなどを味わいたい。