Anniversary マカオは未来へ。


マカオの世界遺産を代表する建造物のひとつで、17世紀に建てられた教会のファサード「聖ポール天主堂跡」。写真は中国の建国70周年を記念して開催されたプロジェクション・マッピングの様子。このほか、年末恒例の「マカオ・ライト・フェスティバル」や、旧正月を祝う「春節パレード」など、さまざまなイベントの舞台となる。

マカオの世界遺産を代表する建造物のひとつで、17世紀に建てられた教会のファサード「聖ポール天主堂跡」。写真は中国の建国70周年を記念して開催されたプロジェクション・マッピングの様子。このほか、年末恒例の「マカオ・ライト・フェスティバル」や、旧正月を祝う「春節パレード」など、さまざまなイベントの舞台となる。

返還から20周年、進化し続けるマカオは、
訪れる人を魅了する
Macao is heading toward futureWith the 20th anniversary, Macao’s transformation entices travelers

記念すべき喜びの年

2019 年マカオ特別行政区は成立20周年を迎えました。

2019 年マカオ特別行政区は成立20周年を迎えました。

2019年はマカオにとって記念すべき年だ。1999年12月20日にポルトガルから中国に返還され、「マカオ特別行政区」が制定されてから、ちょうど20年にあたるおめでたい年なのだ。さらに、中国も、2019年は「中華人民共和国建国70周年」にあたり、10月1日に盛大な祝賀行事を行ったばかり。いってみれば、2019年は、中国建国70周年とマカオの中国返還20周年の2つのお祝いが重なる「恭喜恭喜」の年になった。

地元のOLの女性は、「中国建国70周年記念として、聖ポール天主堂跡にプロジェクションマッピングが映し出されたり、街は華やかなお祝いムードで盛り上がっていました。マカオも返還から20年で区切りがいい。年末に向けて熱気が高まっています」と話す。

現在のマカオの正式名称は、「中華人民共和国マカオ(澳門)特別行政区」。マカオがポルトガルから中国へと返還されてからも、司法・立法・行政の三権はマカオにあり、返還50年となる2049年まで高度の自治が保障された一国二制度が認められている。この制度のもとで平和で安定した社会が構築され、この20年間、目覚ましい進化と発展を続けてきた。現在も香港の混乱状態とは一線を画し、普段と変わらない生活が享受されている。

発展の象徴、コタイ

発展と安定の象徴がIR(統合型リゾート)が林立するコタイだ。

コタイは2007年、コロアン島とタイパ島の間を埋め立てることで出現した広大な空間。ここに、「ザ・ヴェネチアン・マカオ」が開業したことが開発の弾みとなった。「ザ・ヴェネチアン・マカオ」は、米国・ラスベガスの「ヴェネチアン」そっくりの全室スイートの高級ホテル。マカオでの開業は国際的な話題にもなった。客室数3000室を誇り、約330店が展開するショッピングモールには、イタリア・ヴェネチアを模した運河が流れ、ゴンドラが優雅に行き交うという巨大IR。そのスケールの大きさとリアル感は、マカオの人々を驚嘆させたという。

その後、コタイでは、2009年に「シティ・オブ・ドリームズ」、11年に「ギャラクシー・マカオ」、12年に「サンズ・コタイセントラル」が開業した。さらに、15年に「スタジオ・シティ・マカオ」、16年に「ウィン・パレス」と「ザ・パリジャン・マカオ」、18年に「MGMコタイ」と「モーフィアス」、現在のマカオを代表する巨大IRのオープンが続いた。

昔を知る地元の老人は、「タイパのあたりから見ると、昔は緑のマングローブがびっしりと生えている池の向こうにコロアン島が見えたが、(中国返還後の)今では、豪華なIRが林のように立ち並んでいる。夜になれば、きらきら輝いて宝石箱のようだ。ここまでの発展は誰も想像できなかったよ」と感慨深げに語る。

歴史を物語る建物や街路も整備

コタイが「未来を予感させる場所」なら、「歴史が残した価値ある遺産」といえるのがマカオ半島の歴史市街地区だ。2005年にユネスコの世界文化遺産に登録された地区で、大航海時代にポルトガル人がマカオの地にやってきてから約500年間の歴史の足跡が、ぎゅっと凝縮されている。

マカオに入った最初のポルトガル人たちが築いた砲台、信仰心の篤い船乗りたちが祈りを捧げたキリスト教会、南欧風の住宅群…。歴史市街地区には、そうしたポルトガル人たちの足跡が今も残っている。

こうした歴史的な景観も、この20年間で整備されて、かつての輝きを取り戻している。

アスファルトで覆われていた街路には、美しい石畳が敷かれ、傷んでいたポルトガル建築も手入れがなされた。歴史の証人でもあるこうした建物や街路は、いまや、マカオ観光の欠かせない柱となっている。

「この20年で、街はさらににぎやかになったとみんな言います。たしかに、街にはどの季節もお祭りや催しがあって、いつ来ても楽しい。ぜひ、遊びに来て下さい」と地元の青年は快活に笑った。返還から20年。進化し続けるマカオの街は、いつきても平和で賑やか。いつも楽しい。訪れる人は、間違いなく虜になるだろう。

12月の「マカオ国際パレード」では、マカオ内外のチームがカラフルな衣装でパフォーマンスを繰り広げる。

12月の「マカオ国際パレード」では、マカオ内外のチームがカラフルな衣装でパフォーマンスを繰り広げる。