東西の異文化が交錯する独特の風景が印象的なマカオ。大航海時代の華やかな建物が異国情緒を漂わせる一方、路地を入ると古き良き中国が息づく一角が現れる。そんな、さまざまな顔を見せるマカオの街の撮影を、プロカメラマンがアドバイス。
アジアでもっとも刺激的なマカオを撮り尽くそう!
近年、デジタルカメラの普及やスマートフォンのカメラ機能の向上は留まることを知らない。しかし、帰国してあらためて写真を見ると、うーん…。残念な経験をお持ちの方も少なくはないだろう。今回はそうならないためのヒントを、プロカメラマンが3つのテーマのもとで撮り下ろした写真で紹介する。
まずはもっともマカオらしく、誰もが必ずシャッターを切る世界遺産地区を中心として、﹁東西文化が織りなす綾模様﹂ をテーマにご紹介。東洋と西洋がひとつの画面に収まるよう、普段とは違う目線で切り撮っている。
次に「カラフルな街並み」をテーマに、タイパやコロアンに残る風情を収める。可愛らしい色合いの建物は、どこか懐かしさを覚える。最後は、現在と過去が不思議なくらい同居するマカオのなかでも、もっとも鮮明に時代を映し出す夜をテーマにした「エレガントな夜景」。
どのテーマも、ぜひ収めておきたい象徴的なシーンだ。帰国後の楽しみがさらに増すよう、次のマカオ旅行では、撮影にこだわってみよう。
❶ 好奇心旺盛になる
お決まりの写真スポットからの撮影はもちろんだが、ちょっと足を延ばして小高い丘に登ってみたり、高い建物の中から景色を見てみたり、好奇心をもって写真スポット探しを。
例えば、セナド広場に敷き詰められた石畳は波を表現している。歩く目線では分かりにくいが、仁慈堂や民政総署の2階から見下ろせば一目瞭然。好奇心こそ、お気に入りの写真スポットが見つかる近道となるのだ。
❷ 一期一会。「明日でも」の考えは捨てる
旅写真を撮るうえでの鉄則ともいえる一期一会。
「ここは明日でも撮れるから、今はいいや」旅先ではそう考えてしまうことがある。
しかし、明日はその場所に来られないかもしれない。ましてや、天候や光の具合も異なる。「綺麗だな」と思ったその時が、シャッターチャンスである。
❸ 同じ道を通らないようにする
マカオはそれほど大きな街ではないので、比較的同じルートを通りがち。時には逆方向に歩いてみたり、目線を変えながら歩いてみたりすると、今まで目に留まらなかった新しい被写体に巡り合える。