水の季節にアートで盛り上がる


Enjoy Arts in the Season of Water

この夏のマカオはアート・ホッピングが楽しい!

コタイのIRシティ・オブ・ドリームズで開催中の「UNEXPECTED ENCOUNTERS」で人気を集めているKAWSの「Companion」。毒気と愛嬌が同居するキャラクターは世界的に有名。

コタイのIRシティ・オブ・ドリームズで開催中の「UNEXPECTED ENCOUNTERS」で人気を集めているKAWSの「Companion」。毒気と愛嬌が同居するキャラクターは世界的に有名。

今夏、マカオは街全体が文化的な雰囲気に包まれる。6月から10月の約5ヶ月にわたって開催されるアートと文化の祭典「アート・マカオ」がついに幕を開けるのだ。マカオ芸術博物館をメイン会場に、IR(統合型リゾート)、各国領事館、レストランや街角でも多数のアート作品を鑑賞することができる。気軽なアート巡りや、SNS映えするアート作品探しなど、誰もが楽しめる” 芸術の夏“。その一部をご紹介しよう。

コタイのIRシティ・オブ・ドリームズで開催されている「UNEXPECTED ENCOUNTERS」(〜10月31日)では、ニューヨークを拠点に活躍するコンテンポラリー作家KAWS(カウズ)の作品をはじめ、同IRが所有する現代アートを公開している。 KAWSの作品の特徴は目の×マーク。

ポップなキャラクターが印象的で、特に人気が高いのが今回展示されている「Companion」だ。ミッキーマウスのようなボディは、ある種の毒気をはらみつつも愛着が湧く不思議な魅力があり、フィギュアや巨大な彫刻作品として世界中に展示されてきた。

マカオ芸術博物館では、中国の近現代芸術家たちの作品を堪能。左は中国画で知られる呉作人の「三門峡工地」。

マカオ芸術博物館では、中国の近現代芸術家たちの作品を堪能。左は中国画で知られる呉作人の「三門峡工地」。

マカオ博物館に展示されている西夏王朝時代の遺物「鎏金銅牛」。

マカオ博物館に展示されている西夏王朝時代の遺物「鎏金銅牛」。

また、「アート・マカオ」のプレ・イベントとしていち早く始まっている展覧会のひとつが、マカオ芸術博物館の「中国美術館 新時代の美〜中国美術館所蔵 巨匠作品展」だ(〜7月28日)。中華人民共和国建国70周年および、マカオ特別行政区成立20周年を記念し、斉白石、張大千などの中国の近現代芸術家たちの作品90点を展示している。同展覧会は視覚障害のある人にも立体的感覚を体感してもらえるよう、3Dやテクノロジーを駆使した作品を初めてマカオで導入している。マカオ博物館では、中国寧夏回族自治区博物館と共同で、「特別展 シルクロードの追憶〜西夏王朝の遺物展」を開催(〜10月6日)。

シルクロード全盛時、チベット系タングート族が築いた西夏王国。東西交易の拠点として繁栄を極めたが、200年と持たずチンギス・ハーンによって滅ぼされ、その都市は砂に埋もれていき、いまなお多くの謎に包まれている。同展覧会では、西夏王朝時代の考古学に関する150点もの精選品を展示。うち、数点のアイテムは寧夏回族自治区外では初の展示になるとのことで、シルクロードファンは必見だ。

中国国宝級の舞踏家が手がける珠玉の舞台

9月7日には、マカオ文化センターで、舞踏家ヤン・リーピン氏が芸術監督・演出・振り付けを務める「Under Siege」を上演。ダンスの殿堂、ロンドンのサドラーズ・ウェルズ劇場での初演以降、オーストラリア、イスラエル、中国各地など、数々の劇場やフェスティバルを熱狂の渦に巻き込んだ話題のパフォーマンスだ。ヤン氏は、” 踊る精霊“とも呼ばれる中国国宝級のダンサー。本作は、中国史上もっとも有名で壮大な物語のひとつ「覇王別姫」と、「十面埋伏」を基に、項羽と劉邦の戦い、虞美人の悲恋を、中国の伝統と様々なジャンルのダンスを融合させた斬新な世界観で現代に蘇らせている。

舞台鑑賞が趣味という女性が、「私は幸運にも今年2月の東京公演を観ることができたのですが、ヤン・リーピンが芸術監督に徹したというだけあって、ダンスシーンは圧巻のひと言。京劇の伝統にのっとって男性が演じる虞美人の妖艶な舞、項羽との壮絶な愛の表現も見どころです。チケットは争奪戦になると思いますが、例え立ち見でも絶対に見る価値ありです!」と熱く語っていた。

こうした展覧会、舞台に加え、マカオ・オーケストラやマカオ・チャイニーズ・オーケストラが、多彩なゲストを迎えて行うコンサートが、さまざまな会場で開催される。すべての公演のスケジュールやチケット情報などの詳細は、随時ウェブサイト(http://www.artmacao.mo/)で告知。マカオを旅する際には、ぜひ旅程に組み込んでみたい。古くから東西の文化・芸術が交錯し、今まさに成熟期を迎えようとしている国際都市マカオ。古今東西のアートに親しむ舞台として、これほどぴったりな街は他にないだろう。

ヤン・リーピンが芸術監督を務める「Under Siege」の1シーン。舞台演出とダンスによる独特の世界感に思わず息を呑む。

ヤン・リーピンが芸術監督を務める「Under Siege」の1シーン。舞台演出とダンスによる独特の世界感に思わず息を呑む。

晩夏の夜空を彩るアート「マカオ国際花火コンテスト」

お楽しみはまだまだ続く。夏の最後を飾るビッグ・イベント「マカオ国際花火コンテスト」(9月7日、13 日、21日、28日、10月1日、5日。ただし天候等により変更、中止の可能性あり)にも注目だ。「マカオ国際花火コンテスト」は、ドイツのハノーファー、カナダのモントリオールと並ぶ世界三大花火コンテストのひとつ。かつてマカオで盛んだった火薬産業の保護と伝承のために1989年から始まり、今年で30回目となる由緒あるイベントで、これまでに、100以上の国・地域のチームが参加してきた。コンテストでは、ひと晩に2チームずつが対戦。音楽やレーザー光線の演出と合わせて、技と工夫を凝らした花火が次々と打ち上がる。一発一発の美しさに力を注ぐ日本の花火とは少し趣が違い、全体的な構成で見せる” 花火ショー“が新鮮だ。

マカオ国際花火コンテストは、世界的に有名な12の花火チームが参加。マカオ・タワー下の湖から、色とりどりの花火を打ち上げる。

マカオ国際花火コンテストは、世界的に有名な12の花火チームが参加。マカオ・タワー下の湖から、色とりどりの花火を打ち上げる。

いつもにまして、「楽しさが止まらない」今年のマカオ。返還20周年となる12月まで、ノン・ストップで盛り上がる。

【アート・マカオの主なプログラム】

大英博物館 イタリア・ルネサンス絵画展 [マカオ芸術博物館/~6月30日]
レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロら、42 人のルネサンス・マスター作品を含む大英博物館所蔵の52点を展示。


中国美術館 新時代の美 ~中国美術館所蔵 巨匠作品展~ [マカオ芸術博物館/~7月28日]
中華人民共和国建国70周年および、マカオ特別行政区成立20 周年を記念して、斉白石、張大千ら中国の近現代芸術家たちの作品90点を展示。


グレース・ケリー展 ハリウッドからモナコへ [ギャラクシー・マカオ/~8月28日]
モナコ公妃でもあったグレース・ケリーのハリウッド時代の衣装やポートレイトなどを展示。


Hua Yuan [ MGMコタイ/~9月3日]
最新鋭のデジタルスクリーンで新しい水墨画の世界へと誘う。


“Under Siege” by Yang Liping Contemporary Dance [マカオ文化センター/9月7日]


Wynn – Garden of Earthly Delights [ウィン・マカオ、ウィン・パレス/~10月6日]
東京・新宿アイランド前のパブリックアート「LOVE」のオブジェで有名なロバート・インディアナ氏の作品をはじめ、マカオ初登場となるアーティスト作品が集結。


シルクロードの追憶~西夏王朝の遺物~ [マカオ博物館/~10月6日]
マカオ博物館と中国寧夏回族自治区博物館の特別共同展示。西夏王朝時代の考古学に関する150 点の精選品を展示し、うち数点のアイテムは寧夏回族自治区外初の展示となる。


All Thatʼs Gold Does Glitter [ザ・ヴェネチアン・マカオ、ザ・パリジャン・マカオ、フォーシーズンズ・マカオ・コタイストリップ、サンズ・マカオ/~10月9日]
中国が世界に貢献したもののひとつ「陶器」をテーマにした展示。世界20人以上の作家による作品80点を展示。


UNEXPECTED ENCOUNTERS [シティ・オブ・ドリームズ/~10月31日]
ニューヨークを拠点に活躍するコンテンポラリー作家KAWS(カウズ)をはじめ、シティ・オブ・ドリームズが所有する現代アート作品を公開。


ART. Appreciation. Legacy [グランド・リスボア、ハイアライ、ポンテ16など/~10月31日]
リスボア・ホテルを運営するSJM 系列のホテルで合計7 つの展示。