色濃い中国の彩り。赤と金で積極的に福を呼び込む


redgold

Red and Gold :Special Chinese Color,Get Fortune Positively

路地で見つけたショーウインドウ。赤い壁面いっぱいに化粧品や香水らしい金色のパッケージが並ぶ。中国伝統の赤と金の配色が、現代的に洗練されたアレンジになっていて楽しい。

路地で見つけたショーウインドウ。赤い壁面いっぱいに化粧品や香水らしい金色のパッケージが並ぶ。中国伝統の赤と金の配色が、現代的に洗練されたアレンジになっていて楽しい。

地元住民が大好きなパワフルカラー

マカオの地元民が大好きな色、赤と金。赤は縁起のいい色、金は文字通りお金を呼び込む色として好まれるのは中国の伝統だ。

例えばコロアン・ビレッジの民家の壁で見つけた「福」の壁飾り。赤地に金の縁取り、花々に飾られた真ん中に金色の文字で「福」と書かれた中国風のデザインだ。よく見ると、大切なはずの「福」の文字がなぜか上下が逆になっている。

「『福』の文字を逆さにするのは、この家には福が来ましたよ、という意味です。きっと、何が良いことがあったのでしょうね」と案内してくれた地元の女性が説明してくれた。

街路樹の根元に置かれた中国風の祠(ほこら)のようなものは、華やかな赤で神様をお祀りしている。

中国の寺院も装飾は赤地に金色。例えば、タイパ・ビレッジにある「北帝廟(パッダイミュウ)」は、北帝こと北方真武玄天上帝を祀った道教の寺院。北帝が水の神様であることから、かつては海に面していたというエリアに建てられている。赤と金に彩られた華やかな寺院は、長年、地元の人に信仰されている。

商売には欠かせない赤と金

ボリューム感たっぷりの純金のブタのネックレス。縁起物とはいえ、胸元に付けるには勇気がいりそう?

ボリューム感たっぷりの純金のブタのネックレス。縁起物とはいえ、胸元に付けるには勇気がいりそう?

逆さまの「福」の壁飾り。家に福がやってきたことへの感謝でもあるとか。そんな由来を知るのも街歩きの楽しさだ。

逆さまの「福」の壁飾り。家に福がやってきたことへの感謝でもあるとか。そんな由来を知るのも街歩きの楽しさだ。

赤と金は宝石店のウインドーでも目立つ。中でも気になるのが、赤地の台座に飾られたブタの形のネックレス。

「いったいどこにつけていくの」と尋ねると、「子供をたくさん産むブタは子宝の象徴。結婚式などに、このブタのネックレスは縁起物で花嫁にプレゼントするしきたりです」とお店の人が教えてくれた。

リアルなブタの笑顔といい、その重量感といい、日本人にとっては「ん?」と思うデザインだが、そこは気合で胸に飾るのがマカオの結婚式なのだろうか。

一方、街を歩いて、現代的な赤と金の使われ方を見つけるのも楽しい。 

繁華街では、商売を盛り上げる赤と金がふんだんに使われている(官也街)

繁華街では、商売を盛り上げる赤と金がふんだんに使われている(官也街)

聖ポール天主堂跡の前の階段を下り、右の方に階段を進むその先の路地でみつけたショーウインドウは、見事に赤と金で彩られていた。

化粧品などをディスプレイしているウインドウは中国伝統の色使いでありながら、洗練された印象だ。中国の影響を受けた赤と金の配色は、伝統とモダンのデザインの違いを見つけるのも楽しい。

マカオの繁華街を歩くと、赤と金色の洪水だと感じる。夜ともなれば、煌々と明かりがともり、いっそう赤と金の色合いが強くなり、それがさらに街を活気づける。

百獣の王もマカオではこんなにカラフル(MGMマカオ)

百獣の王もマカオではこんなにカラフル(MGMマカオ)


MGMマカオのライオンも中国風?

MGMマカオといえば、ライオンがシンボルだ。大人世代の旅人には、かつてハリウッドで制作されたMGM映画のタイトルに必ず登場、ガオーッと吠えている姿になじみが深いだろう。

MGMマカオのロビーにもライオンが鎮座している。が、よく見ると、その姿はスクリーンで見慣れた姿とはいささか違う。

まず、「ジャングル大帝」ばりに(?)真っ白な体。そこに金色でたてがみが描かれ、目の周りは黒で隈取り、髭も黒。漆黒がより強さを表現しているかのようだ。足元も筋肉らしき線が太い黒線で力強くひかれ、威厳も十分。まるで歌舞伎役者のような威風堂々たる姿だ。眼光鋭いMGMマカオロビーのライオン像。おなじみのライオンもマカオで暮らせば、こんなに大変身?

歴史を感じさせる赤い扉と格子窓

福隆新街は、昔の主要埠頭(内港)から続く通り。赤い窓や赤い扉にかつてのにぎわいがしのばれる。

福隆新街は、昔の主要埠頭(内港)から続く通り。赤い窓や赤い扉にかつてのにぎわいがしのばれる。

セナド広場から新馬路(サンマァロゥ)を北へ向かって質屋博物館の角を左に折れる。ほどなくぶつかるのが福隆新街(フッロンサンガイ)だ。フカヒレや海鮮の店が多く、食いしん坊たちに人気のエリアだ。

この通りの注目は、なんといってもそこに連なる建物群だ。数百年の歴史を持つ古い通りで、赤い扉と格子窓、白い壁の二階建ての長屋が並んでいる。

かつては遊郭だったというだけに、扉の格子は透かし彫りのような女性的な精緻な細工が施されており、今はくすんでいるものの白壁との配色は、今見ても、艶やめいている。

現在は、お粥や麺、甘味などのレストラン、伝統菓子の土産店などが並び、夜遅くまで人通りが絶えない。また、新しいスイーツ店やドリンクスタンドなどもでき、ヨーロッパ系の観光客の姿も目立つ。

とはいえ、2階の窓からは洗濯ものがぶら下がり、庶民の生活感もあふれている。赤い色は、今を生きる庶民のエネルギーにもよく似合う。

金色に輝く観音像の正式名は「観音像仏教文化センター 観音蓮花苑」。像はポルトガル系の女性アーティストが制作した。

金色に輝く観音像の正式名は「観音像仏教文化センター 観音蓮花苑」。像はポルトガル系の女性アーティストが制作した。


ハスの花の上に立つ金色の観音像

孫逸仙大馬路(ソンヤッセンダイマァロゥ)から海に60メートルほど突き出た小さな出島に立つ観音像。ハスの花の台座からマカオ半島を見つめる像はブロンズ製で、高さは20メートル。どことなく聖母マリア風の表情で、こんなところにも東西文化の融合がみられる。