老舗の食が楽しい十月初五日街を迷いながら歩いてみる


ruecincooutubro

Discover Savory Treasures in Rua de Cinco de Outubro

熱いお茶と一緒に頂く南塀雅叙の焼きたてパン。

熱いお茶と一緒に頂く南塀雅叙の焼きたてパン。

朝ごはんの ハシゴをしたくなる

大龍鳳茶楼の点心。メニュー判読に苦労した分、味わいは格別。

大龍鳳茶楼の点心。メニュー判読に苦労した分、味わいは格別。

早起きして朝ごはんのハシゴをするなら、ぜひ出かけたいのが、十月初五日街(サッユッチョンムーヤッガイ)。マカオの老舗が集まる通りで、かつては市の中心部と内港を結ぶ重要な位置にあり、半世紀前にはマカオで最もにぎわう通りの一つだった。

p6-2そんな歴史からか、今でもこの通りには「ポルトガル的なもの」は皆無。何十年も前のマカオの空気が今も漂うような通りなのだ。それゆえに、マカオファンたちに絶大な人気を誇っているのだろう。

「マカオに来たら、ぜったいここで朝食を食べます」とカモンエス公園で出会った母娘連れが楽しみにしていたのは、南塀雅叙(ナムペンンガーチョイ)の焼きたてのパンだ。

戦火を逃れて広東省からこの地にやって 来て店を開いたという。  創業時から変わらない錫製の茶缶をは じめ、ゆかりの品々は「澳門茶文化館」 に展示されているという。

戦火を逃れて広東省からこの地にやって
来て店を開いたという。
 創業時から変わらない錫製の茶缶をは
じめ、ゆかりの品々は「澳門茶文化館」
に展示されているという。

「タマゴサンドイッチが美味しい。日本のインスタントラーメンにいろいろなトッピングをのせて出てくるのも不思議と美味しいんです」

店内は、地元の人たちがひっきりなしにやってくる。パンのテイクアウトコーナーも行列ができている。テーブルについた途端に、なみなみと熱いお茶がつがれたコップが出される。入り口にある焼きたてパンのカウンターで好みのパンを選に。店内は新聞を読みながらパンを食べている人、おしゃべりが楽しそうなカップル、出勤前らしき中年男性らが賑やか。マカオの一日の始まりを体感できる。

南塀雅叙のパンコーナー。表側はテイクアウト窓口。

南塀雅叙のパンコーナー。表側はテイクアウト窓口。

一方、麺や点心の朝食なら大龍鳳茶楼ダイロンフォンチャァラウの人気が高い。ちまきや肉まんなどの蒸し物のメニューが豊富で、日本人の口にも合う。

テーブルに着くと店の人が注文表と鉛筆を持って来てくれる。この表の食べたい料理の横に個数を書き込めば注文終了。ここで苦戦するのはメニューの意味の読み取りだ。カンと想像力を働かせてはみるものの、まったくお手上げ。そんな日本人客が多いのか、店の人が写真入り、日本語メニューを持ってきてくれて難問はあっさり解決、ほっとする。

店内には、ミニステージがあり、午後3時過ぎには地元の愛好家による広東オペラのミニライブも開催される。

活気のある朝の店内。朝食はマカオの人たちのエネルギー源だ。

活気のある朝の店内。朝食はマカオの人たちのエネルギー源だ。

macaomemo

十月初五日街とは

不思議な名前の由来は、1910年10月5日にポルトガルで起きた共和革命。当時の国王マヌエル2世が廃位され、ポルトガル第一共和政が成立したという。
今もどこか懐かしい風情を残す通りには、おばあさんが店番をしている点心の店、創業から老舗の半世紀の歴史を誇る麺の店、年期の入った電気店などが並ぶ。店先に大きな鳥かごを吊るしているのは老舗の漢方薬店だ。
かつての日本でもよく見られた庶民の街の商店街の雰囲気が、このマカオに残っているのも面白い。活気にあふれる狭い通りには、車、オートパイ、自転車、人がひっきりなしに通る。おまけにバスルートでもある。楽しい横道歩きだが、交通にはくれぐれもご用心!